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キーケース
2013 / 02 / 28 ( Thu )




そしてそんなある日、彼はついに部屋を借りた。



それは小さな、小さな部屋だったけれど、
二人がよく会うターミナル駅から一駅二駅、
何よりも最寄の駅から徒歩二分弱と言う距離が魅力の。



そこまでにはいろいろ紆余曲折があったらしいけど、
不動産屋で鍵を手に入れたその日に彼と会った。



「そう言えば鍵、受け取って来たで」



気に入りのレストランで食事を取りながら、彼は何気なく言った。



もちろんすぐに家を出るというわけではない。
彼の中では、きちんと話を付けてから、
と言う気持ちは変わっていなかったし、
ヒカルもそれに賛成だ。



二人きりになった場所で、合鍵を渡された。
(まだその拠点ではない部屋で、だけれど)



きちんと正座をして受け取ろうとするヒカルに、彼は笑っていた。
「そんなに神妙にせんでええよ」
だけどヒカルは、このことを重大に受け止めていた。
彼の行動も、合鍵の存在も、とても大事なことだと思った。



小さな鍵が増えたキーケースは、
ヒカルの手の中でほんの少し重みを増した。








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