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夕闇
2011 / 08 / 31 ( Wed )






夕闇が迫る空。
変わりつつある季節。




いろんな状況があの時と同じだった。
いやが上にも思い出させられる事実。






ねぇ、あの時もこんなだったね、とヒカルは切り出した。
猫が最後の間際に病院にいて、私たちは無力感に苛まれていた、あの夜。




相方は造作もなく、その日のことを思い出したようだった。






そして、あれから時間がたったけれど、
私は猫がいなくなってから
家にいるのが正直つらくなっていた、と。







あのときの苦痛の中のドライブで、私たち夫婦は猫のことばかり話していた。
遡ること数年、猫は一度、5歳の頃に大病をしていた。






折りしも別居中だった私たち。
病院で、ストレスから来るウィルスに感染した、と言われた。
そしてそのときも言われたのだ。
「もってあと3日でしょう」と。






私たちは別居中だったけれど、連絡は取り合っていた。
そして猫の状態のことを話し、最後は二人で看取ろう、と
相方も家に帰ってきて、また3人で暮らし始めたのだ。






そして猫は...
そのときは、余命宣告から見事に立ち直り、
また元気な姿を二人に見せてくれて、
それをきっかけに私たちの別居も解消したのだった...






そんな、大病からの復活があったこともあり、
私たちはそのときはまだ希望を抱いていた。
あの時も大丈夫だったから、今回も大丈夫だろう、と。





そう言いながらも、車中での話は必然的に、
二人の将来をも示唆する会話になった。

これからをどうやってやって行くか?
生きていても、腰から下はもう動かないかもしれない。
介護状態になった猫を、共働きの私たちがどう助けていくか?







今仕事を辞めるのは難しい。
仕事を辞めるか、あなたと別れるか。
どちらかしかないならヒカルは別れる、とその当時も言った。
そのときはそのときで、どうしようもなく、私も追い詰められていたのだ。







でも...そのときの会話を、本当は後悔している。
もしかしたら入院中の猫には聞こえていたのかも知れない。
自分が生きていては迷惑をかけると思ってしまったのかも知れない、と。







その当時も、相方はヒカルの言葉に納得はしていなかった。
冷たい女だと思っていたに違いない。
そんな気持ちは、なんとなく伝わるものだ。
でも、ヒカルはそこで、自分の家庭での未来と言うものを、
見限ってしまっていたのかも知れない。






その翌日、猫は亡くなった。
町の動物病院では手に負えず、大学病院へ行くことを勧められ、
夕方には迎えに来るからね、と語りかけて別れてから、
わずか1時間後のことだった...








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14 : 38 | 家でのこと | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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